#6 洗面台清掃後は必ずしゃがんでチェックを

  今回から、トイレ清掃の細かい注意点に入ります。ただ第3回のコラムにも書いたように、トイレの形が違えば、使う道具も違ってきます。当然、清掃の仕方も変わってきます。みなさんが清掃のテキストで学んだ内容は、あくまで基本中の基本。自分たちが清掃する現場に合った道具や清掃方法をまず見つけることが、私たちの仕事でもあります。
 私は細かいところを清掃するために、歯ブラシ、手鏡、竹ベラ(下写真)などの小物を使っています。手鏡は、便器の縁裏の汚れをチェックするときなどに、役に立ちます。竹ベラは清掃する場所によって、ヘラになった部分と逆側とを使い分けています。特に狭いところは、ヘラの先で削るようにして汚れを取ります。便器と便座の隙間などは、タオルに竹ベラを挟んで清掃しています。この竹ベラは、市販されていません。竹を用意して、自分で使いやすいように削って作りました。
  では、ここからはトイレ清掃のポイントをお話ししていきます。
 最初に洗面台。特に金属周りはカルキが付きやすいので、要注意です。1回ごとに歯ブラシでこすっておくと、カルキが付きにくくなります。蛇口の先は網目になっていて、清掃を怠ると、そこにカルキがどんどん付いていってしまいます。いったんカルキが付いてしまったら、削るしかありません。カルキを削る際は、できるだけ蛇口を傷つけないよう、ピンポイントで削ります。 手洗い石鹸用容器の口の部分には、石鹸カスがたまりやすいので気を付けましょう。
 手洗い石鹸用容器のタイプによっては、どうしても石鹸が吐出口のところで固まりやすいので、そこをきちんと清掃しておかないと、石鹸の色が固着してしまいます。 このほか、排水口の周りもしっかりチェックしましょう。仕上げに、金属部分、鏡など光るところはきちんと光るよう、乾拭きしてください。特に鏡は、拭き跡が残りやすいので、最後に見る角度を変えてチェックしてください。
 洗面台の上だけでなく、洗面台の壁も清掃範囲ということを忘れないこと。手を伸ばして届く範囲の高さ、左右両サイド、洗面台の下の側面まで、日常清掃の範囲です。それから、洗面台と便器の清掃に共通する注意点ですが、壁を拭くときには、幅木も忘れず一緒に拭いてください。
 というのも、壁と幅木のつなぎ目にはホコリが溜まるし、床をモップで拭いているときにハネた水分を含んだ汚れが付いていることが多いから。そういった汚れをタオルでしっかり落としておいてくださいね。
 洗面台の清掃が終わったら、必ず一度しゃがんで下から上を見てみましょう。見えなかったところが見えてきますよ。

新津春子略歴 1970年、中国・瀋陽生まれ。日本空港テクノ株式会社社員。「環境マイスター」として羽田空港で活躍。2018年よりハウスクリーニング「思う心」を率いる。20年7月、YouTube『新津春子の優しいお掃除チャンネル』を開設。