令和3年5/31号【1924号】主なトピックス

●女性の気付きは警備業の危機管理につながる 五十嵐 和代氏(㈱五十嵐商会代表取締役社長)
森喜朗・前東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長の女性蔑視発言以来、世間では男女平等や女性活躍といった言葉が大きくクローズアップされている。ビルメンテナンス業や警備業の業界も、これまでは男性中心の世界だったが、今後は女性の活躍も求められることが予想される。現在、(一社)東京都警備業協会の女性部会である「すみれ会」で会長を務める五十嵐和代氏(㈱五十嵐商会代表取締役社長)に、業界における女性の活躍に向けた考えを聞いた。

●全国ビルメンテナンス協会 有識者理事の削減へ IPCCを創設・育成
(公社)全国ビルメンテナンス協会は4月27日、オンライン方式による第40回定例理事会(写真左)を開催し、2021年度事業計画・予算について審議・決定するとともに、理事定数の削減を内容とする定款・定款細則の改正案を諮(はか)るため、5月25日に臨時総会を開催することを決定した。臨時総会で定款等の変更が認められれば、7月30日に開催される定時総会・臨時理事会で地区選出理事を中心とする新たな執行体制が誕生することになる。

●国交省・経産省・環境省 脱炭素化方策を検討
国土交通・経済産業・環境の3省は4月19日、業務・家庭部門の更なる省エネルギー・脱炭素化を進めるため、「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」(写真左、座長=田辺新一・早稲田大学教授)を立ち上げた。小規模な建築物・住宅への規制強化、既存ストック対策、太陽光パネル設置義務化など、規制的措置も含めた推進方策を検討、6月下旬に取りまとめを行う予定だ。

●過重労働重点監督実施結果 71・9%で法令違反
厚生労働省は5月7日、昨年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」での重点監督の実施結果をまとめた。重点監督の対象となったのは、過労死等で労災請求のあった事業所など労働基準関係法令違反が疑われる9120事業場(前年比216事業場増)。コロナ禍にもかかわらず、このうち71・9%(同3・4㌽低下)にあたる6553事業場(同154事業場減)で法令違反が確認された。

●第5回インフラメンテナンス大賞 募集期間を6月18日まで延長
国土交通省など7省は、3月15日から募集を行っている「第5回インフラメンテナンス大賞」について、新型コロナウイルス感染拡大の影響下で応募書類作成の期間を確保するため、募集期間を約1カ月延長し、6月18日までとすることを決めた。

●国交省 既存建築物の省エネ化推進で補助
国土交通省は4月19日、省エネ改修工事に対して補助を行う「既存建築物省エネ化推進事業」と、改修を伴わない既存建築物等の省エネ診断・表示に対して補助を行う「既存建築物省エネ化推進事業(省エネルギー性能の診断・表示)」の提案募集を開始した。

●国交省「営繕積算方式」活用マニュアルを改訂
国土交通省は4月23日、公共建築工事における適正な予定価格の設定や適切な契約変更などを支援する「『営繕積算方式』活用マニュアル」を改訂した。このマニュアルは「公共建築工事積算基準」とその運用に関する取り組みを解説したもので、今回の改訂では円滑な施工確保対策に関する記述を充実させるとともに、新型コロナウイルス感染症などの新たな課題への工事費積算上の対応などについて追加している。

●小規模事業所賃金 平均は約20・2万円
厚生労働省は4月28日、常用労働者5人未満の事業所を対象とした小規模事業所勤労統計調査の結果を公表した。
この調査は、毎年実施されている毎月勤労統計調査特別調査が20年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止されたことから代替措置として実施されたもの。特別調査とは対象範囲・方法・期日が異なるため、時系列の比較には注意が必要。

●2020年熱中症死傷者 警備業の死傷者が増加
厚生労働省は4月30日、2020年の熱中症による職場での死傷災害発生状況をまとめて公表した。
熱中症による休業4日以上の死傷者数は959人(前年比130人増)、うち死亡者数は22人(同3人減)で、死傷者数は10年以降では記録的な猛暑となった18年に次いで2番目に多かった。死亡者数は2年連続で減少したものの、依然として高止まりの状態が続いている。