#23 駐車場、屋上とも排水溝のゴミは要チェック!


 今回は駐車場と屋上の清掃について、説明していきたいと思います。
 駐車場では路面(床)の拾い掃き、排水溝清掃などの清掃作業を行います。毎日必ず1回は巡回清掃をしていきましょう。
 駐車場の路面には飲み物のビン、缶ほか車の中で出たゴミ、タバコの吸い殻がよく捨てられています。車の中でお弁当を食べたり、一服したりするためでしょうが、つまようじやライターが落ちていることも多く見られますので、注意してください。 灰皿が置いてある場合、吸い殻から火が出てはいけないので、適時に巡回してください。また、屋外に置いてあるゴミ箱は汚れやすいため、表面を水拭きするなどして、きれいに保ちましょう。 駐車場には必ず排水溝が設置されています。排水溝内のゴミや砂はこまめに取って、なるべくいつも空の状態になるようにしてください。虫が入ってしまうほか、溜まった砂から雑草が生えてくるなどして、いざという時、排水溝が機能しなくなってしまいます。 また、古い駐車場の路面はデコボコになって、水が溜まりやすくなっています。そのままにしておくと臭いが発生し、虫も寄ってきます。スクイジーやほうきなどで水を排水溝へ流して、完全に除去してください。
 次に、屋上です。屋上は風によってゴミやホコリが多く持ち込まれます。 特に屋上が休憩所を兼ねているところでは、タバコの吸い殻、ビン、缶などのゴミも増えてきます。1日数回は巡回し、ゴミを除去しましょう。その時、椅子(ベンチ)の表面もしっかり拭くようにしてください。 灰皿の清掃の仕方については、改めて喫煙所の清掃の回に説明します。 駐車場と同様、屋上にも排水溝が設置されています。こちらもゴミや砂などが詰まらないよう、必ずチェックして、早めに除去してください。 屋上にはカラスやハトなどの鳥がやってきて、フンを落としていきます。床はデッキブラシで、椅子(ベンチ)、手すりなど床以外の場所は、靴ブラシを使ってフンを除去しましょう。 鳥のフンは、毎日除去していれば問題ありませんが、しばらく放置すると白く固まって、ブラシだけでは取りにくくなります。その場合は、洗剤や家庭用の重曹を使って洗ってください。 屋上は日々太陽が強く当たり、風雨にさらされています。そのため、防水加工がしてあっても、劣化しやすくなっています。防水加工が利かなくなっているなどの異常を見つけたら、ただちに報告してください。 貯水槽、冷却塔、換気扇などは、私たち清掃員の管轄外ですので、触らないようにしてください。ただし、毎日そばを通るわけですから、異常音を感じたら、すぐに報告してください。気づいた人が早めに報告すれば、大きなトラブルを防げます。 たとえ自分の会社、自分の仕事でなくても、その建物やそこを利用する人たちのことを考え、気づいたことはきちんと報告すべきだと思います。そういった気持ち、心配りを忘れずに、作業していきましょう。

新津春子略歴 1970年、中国・瀋陽生まれ。日本空港テクノ株式会社社員。「環境マイスター」として羽田空港で活躍。2018年よりハウスクリーニング「思う心」を率いる。20年7月、YouTube『新津春子の優しいお掃除チャンネル』を開設。