BM技術講座

木村光成(木村ブラシ代表)

カーペットクレーム 一覧表2006年‐第7版‐(第1版:1965年)

2006年1月15日改定

本資料はセミナー用の資料であり、公式資料ではありません。無断使用はお断りいたします。
クレームに関する研究は関連協会の清掃委員会で実質的には禁止されています。
注1、 本表はカーペツトメンテナンスデジタルベースの1部でパソコン使用を前提にしてあり、
    解説、写真、用語説明はリンクを貼る。
注2、 クレーム頻度は今回から4段階表示にしてある。これはビルヂング協会、国有物件の評価が4段階であるのに
    合わせているが、使用各社の判断による。
注3、 本表はクレーム索引と考えられたい。詳細は各資料とリンクを設定する。
注4、 本表の資料は1960年からのクレーム問合せ約1294例を基本にしている。ビルメンテナンス1999年3月号参照
注5、 クレームの定義、成立条件、などはカーペットクレーム対応、基礎編参照
注6、 クレームカーペットの現品また類似品はカーペット分類サンプル参照
注7、 第3版からニードルパンチ、人工芝は対象外として表から省略してあるが、2004年ビルのリニュウアルと
    グリーン化で再登場。
注8、 この資料は積算と見積もり、カーペットメンテナンス難易度表と関連する
注9、 この資料はインスペクターのコメント例とリンクすると有効に活用できる。
注10、 各自が目的別に色分けをおこなって使用する。
注11、 シエーデング、ブラウニング、ウイックアップなどのフランチャイズ用語が誤解を生みやすく、統一が必要。
注12、 繊維、施工法、使用場所、色彩、照明、などもクレーム条件であることは云うを待たない。
注13、 機材の販売ルートはビルメンルート、クリーニングルート、フランチャイズルート、の3分類
注14、最近30年前のクレーム石鹸焼けの再発がみられる。理由は体にやさしいを売りに万能輸入洗剤の中に
     石鹸使用が増え以前のクレームを起こしている。
注15、推定原因、M,機械、D洗剤、C,カーぺット、W、作業法を示す
注16、表中に使用の難易度とはそのカーペットのメンテナンス上クレームの危険が多い、作業が難しい。
     この点から段階評価は5段階で表示する
注17、クレームの発生予測  
赤字青字黒字

カーペット種類別
カーペット判別法にリンク
  クレーム名 現象と簡単な対応
(詳細カーペットクレーム対応)
推定原因
(詳細カーペットクレーム対応)
発生時期 クレーム頻度
1 縮み 壁側の強度が弱く、グリッパーが外れたもの、ウール初洗いに注意、 乾燥後キツカーで修正、延ばしにくいものも多い M,D、C,W 作業中、後      
2 伸び 接合部ではずれた場合、乾燥後戻る場合が多い。カット修正 統計的には化繊カットに多い M,D、C,W 作業中、後      
3 裂け カーペットの強度が足りないもの、部分張替えが多い M,D、C,W 作業中、後      
4 変形 置き敷きに多い。菱型変形。グリッパー施工での長廊下などでのラインのうねり M,D、C,W 作業中、後    
5 タフト抜け コントラクトでは数メートルの長さで抜ける。洗剤、前処理剤原因が多い M,D、C,W 作業後、数日          
6 接着剤はがれ シールテープのはがれも含む。洗剤、前処理剤原因が多い M,D、C,W 作業中、後        
7 色泣き 色が流れ出した場合 M,D、C,W 乾燥後
8 脱色 色が落ちた場合。カビキラーが多い M,D、C,W 乾燥後  
9 変退色 紫が赤や青、茶色がピンクなどの例が多い。洗剤、しみぬき、が原因のことが多いが、炭酸飲料でこの例がかなりある M,D、C,W 乾燥後
10 けば立ち ループのタフトの乱れ、ループがカットになる M,D、C,W 乾燥後から数ヶ月        
11 ふち取り 隅まで洗浄できないブラシの使用で1定巾の筋ができる。ループに多い M,D、C,W 数ヶ月        
12 吸い上げ ブラウニング、ジュートのリグニンのアルカリ洗剤による溶解 M,D、C,W 作業中、乾燥後      
13 再汚染 リンサーで修正可、洗剤テストの省略 D、W 数日        
14 洗浄作業むら ポリツシャー、横むら、ロールタイプ、リンサー、縦むら W 乾燥後      
15 反り返り
縮みの1種
タイルカーペットの縮み、乾燥後戻る事が多い。(新横浜プリンス) 価格を落とすためバックを薄くした製品に起きる C 作業後          
16 獣道 通路に沿いにベルト状に汚れが発生する。内部汚れの蓄積 長期にわたるメンテ法が原因、リンスの繰り返しで対応 洗浄後吸い上げ(ウイックバック)と重なる M,D、C,W 数ヶ月から通常3年目 最近は1年で起きる例が多い    
17 洗浄後吸い上げ
染みぬき後吸い上げ
タイルカーペットが洗浄リンス後茶色になる。多発 綿パットによるふきあげ〔1次的処理〕 タイルカーペット裏の汚れの吸い上げでつなぎ目が黒くなる。 ビチュウムの染みぬき剤、洗剤の溶解、吸い上げ。 1974年住友ビルがタイルカーぺットのはじめ M,D、W、C 作業後、乾燥後          
18 焼きつき ポリプロピレンカーペットは環境に安全なプラスチックであり、今後使用される可能性が大きい。しかし温度に弱く90度を超えると危険、今後多発 C, W 作業後          
19 マットあと 水に強い塩ビバックのタイルカーペットと雖も、マットや植木鉢の長期の放置はクレームにつながる W 数ヶ月        
20 洗剤むせ 残留洗剤、残留パウダー M,D、C,W 乾燥後、数日後  
21 足のはれ、
かゆみ
(ハウスクリーニング)国民生活センタークレーム M,D、C,W 数日        
22 洗剤臭 M,D、C,W 数日          
23 動物臭 M,D、C,W 数日          
24 洗浄不良 汚れやしみが落ちにという苦情 M,D、C,W 乾燥後    
25 しみぬき不良 〃        見積もり時の説明が原因 M,D、C,W 乾燥後  
26 仕上げ不良 カット物、特にベロア。ビロード状であるため細かいワイヤーブラシで起毛しないと筋になる C, W 乾燥後      
27 ブラシ、
機械あと
洗浄機械を置いたあと、意外に修正難 W 乾燥後      
28 家具の
色落ち、さび
還元、漂白で修正、色補正、修正難 W 乾燥後  
29 家具後との差 ウールカーペツトの椅子痕はスチームで修正可、汚れ差は難 M,D、C,W 乾燥後  
30 雲状模様 高級ものの特徴であるが、タイルカーペットでも起きる。新横浜プリンス (カーペットメーカーも認めるビルメンの責任外) C 乾燥後      
31 遊び毛 スパン糸のカットもの(カーペットメーカーも認めるビルメンの責任外) ハウスクリーニングでウールの高級品に多い C          
32 好湿性カビ
(好乾性カビを除く)
表面の高湿性カビ類は締め切りのマンションなどに多い。ウール、ジュート基布 ビルメンの責任は洗浄後の乾燥を確認しない場合 M,D、C,W          
33 ダニ
〔偽ダニ症〕
ハウスダストからはダニが検出されないのに、かゆみを訴える。 コンピューター室が意外に多い              
34 ハウスシック 化学物質だけが原因ではなく、ハウスダスト,好乾性カビ類、残留洗剤、なども関連する。本年厚生労働省ハウスシック定義が公表予定〔2004年〕    
35 光源による
擬似汚れ
蛍光灯の演色性の確認、意外にビルメンの責任にされる例が多い            
36 日光による
変色
窓際との差は目立たないがかなり多い。3年目以降          


2006年のカーぺットメンテナンス特異事項
   これらの特異事項を見積もり、提案、インスペクションに盛り込んでおく。
注1、 ニードルパンチはバブル時前期からカーぺットとしてはあまり使われなかったため削除してあった。
最近低価格リニューアル用として多用されている。非常に洗浄効果が悪い。メンテナンス難易度。 4度
注2、 丸ビルはじめ2003年ビルに立体化カーぺット(ハイロウ)の増加。難易度4、クレーム事例がいくつかある。バキュームによるダストの残留が多い。
掃除機の土砂の除去率は40%程度(生活センターデータ。カーぺットメーカのデータ)
注3、 プリント、オーバープリント、は引き続き施工されている。しかもファッション性の高い製品にクレームが多い。
注4、 ここやし、サイザルタイルカーペットに注意、難易度4、天然繊維志向により丸ビルなど2003年ビル、ホテル、店舗、特に浴場施設などで使用されているが、汚れが取れにくい。
東京フォーラムでも使用されたが昨年取り替えられた。
注5、 ポリプロピレンカーペットの増加、焼きつきクレーム増加
注6、 2004年ビチュウムバックの製造なし、ただし今後ゴルフ場、フィットネスクラブなど数年は存在するためクレーム注意
注7、 ポリオレフインバックが増加(塩ビバックはダイオキシン問題を含むため)今後クレームデータの蓄積が必要
注8、 カーぺットクレーム表のパソコンでの使い方(ソフト関連)
注9、 ハイロウやループ&カットの増加が進んでいる。バキュームの性能低下と効果の低下により獣道、ウイックバックの増加が予想される。
国民生活センター、1部カーぺットメーカー、ダスコンカーペッット資料に注意
注10、 バキュームのJIS性能測定法に人工ダストによる回収率表示が加わつた。
販売業者の反対が強いが清掃機械の性能測定管理が必要になりつつある。
また本年電気安全法が実施された。


カーぺット登録票から提案書、報告書、インスペクション書類の作成例



カーぺットクレーム基礎資料

1、 クレームの定義、成立条件

@クレームの定義 オーナー〔消費者〕からのメンテナンス全般、または作業の結果に対する不満の表明
Aクレームの範囲 広義の場合  価格、クリンクルーの態度まで含める
狭義の場合  カーぺットの品質〔作業後の主として外見上の変化〕に関する技術上の問題が対象になる。
Bクレームとなる条件 オーナー〔消費者〕のカーペットメンテナンス知識の程度により特定しにくい。
Cクレームとなる時期 クレームの申し立ては異常が発見された時、明確になった時に行われる。
カーぺットクリーニングの場合はクレームの洗剤原因が2〜3年前にさかのぼることも少なくない。
Dクレームの分類と傾向 クレームは本来表面化しにくい。実際の発生件数を把握することはできない。
従って本表は統計資料ではなく、傾向を知るための資料である。


2、難易度評価
 そのカーペットのメンテナンス上クレームの危険が多さ、作業が難しさ。この点から段階評価は4段階で表示する。
4段階の理由はビルデング協会、国土交通省の評価が、それぞれ4・3・2・1や、A・B・C・Dを採用していることによる。

3、カーペット繊維汚染度(表面汚れ)
   @テクスチャーによる汚れの落ちやすさ   カット > ループ > ニードル
   A素材別汚染度(汚れやすさ)
         アクリル > ナイロン > ポリエステル > レーヨン > ウール

4、素材別汚れ落ち率。汚れの落ちやすさ
   ウール > レーヨン > ナイロン > ポリエステル > アクリル
   アクリルはナイロンフィラメントの40%しか落ちない

5、価格傾向
   @種類別   段通 > ウイルトン、アキスミンスター > タフト > タイルカーペット > パンチ
   A素材別
   絹 > ウール > ナイロン > ポリエステル > レーヨン > アクリル > ポリプロピレン


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