BM技術講座
木村光成(木村ブラシ代表)
床材の違いによる室内空間のダニ量
花王の調査発表が意味するもの
昨年11月末ビル新聞に掲載された「フローリングの部屋でもダニの影響は同じ」という記事は、ビルメン業界ではほとんど話題にも上がらないが、
ビルメン現場では大きな影響を受ける。特にハウスクリーニング現場のカーぺットクリーニングに対する影響は大きい。しかし、それは潜在的なもので
あり、ビルメンは以外に気がついていない。
ハウスクリーニングにおけるカーぺットクリーニングの効果は、販売業者のカタログ説明以外、公的 な裏づけデータは全くない。しかし、今回の花王のデータは国立相模病院との共同研究であり、清掃機械販売業者のカタログデータよりはるかに信頼性
が高い。
以下その概略をビル新聞の記事で示す。
| フローリングの部屋でもダニの影響は同じ |
| 花王の調査 |
| 花王(本社・東京、尾崎元規社長 )が、一般世帯を対象に「ダニの汚染実態」を調査したところ、フローリング床でもダニの舞い上がりによる影響があることがわかった。 |
| 報道発表
資料 2004/11/25 フローリングやベッドもダニ・ハウスダストに注意が必要! 1、フローリング床でもダニアレルゲンの舞い上が りが問題 2、ベッド(ベッドパッド)もふとんと同等以上にダニアレルゲン汚染が深刻 |
現在、シックハウスはホルムアルデヒドさえ除去すれ
ば解決するかのごとき考えが広まっている。確かにシックハウスの原因であることは事実だが、厚生労働省が注意している通り、シックハウスの原因は
種々さまざまであり、まだ解明されていない。
化学物質のほかに、花粉やカビ、ハウスダストなど、アレルギーの原因となる物質はまだ多くのも のが存在するし、その人の体質、そのときの体調も関係する。アレルギーの大きな原因とされたダニアレルゲンすなわちアレルギーを引き起こす原因物
質、ダニの糞などのアレルゲン蛋白質は、従来はカーペットに圧倒的に多く。ベット、布団も同様である。
これに対して従来フローリングは無罪と され、カーぺットに変わり急速に普及した。ところが今回の研究発表は、フローリングの絶対的優位性を覆すものであった。ベットから舞い上がったア レルゲンは室内全体の床に堆積するということである。始末の悪いことにアレルゲンは掃除機や乾式のダスターでは舞い上がるということである。
水ぶきを行いアレルゲンを除去した後で掃除機をかけることになる。これが研究の大略である。報告書にはないが、そこでアレルゲンを固めて舞い上がらないようにする花王ファブリーズが登場する。そして次に空気清浄機メーカー、大手繊維会社などが次々に群がるだろう。
この研究はハウスシックの原因はハウスダストの除去にあることは明白に示している。環境衛生の主役は現在薬品すなわちペストコントロールではない。主役はハウスダストを効率よく取り去る業種であり、今回の研究に参加した病院でもない。ハウスシックほかの病気とおなじ治療より予防が優先する。主役は我々メンテナンスすなわち清掃である。このように洗剤メーカーも家電業界も環境衛生すなわち清掃の分野に乗り出してきている。
大手企業花王の戦略は
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この様な図式が出来上がる。
このことは40年前の横浜衛生研究所の大島司郎博士の学校のフローリングからのダニの検出および20年前の神奈川衛生研究所の森谷清樹博士のカーペットのハウスダスト研究から今日を予測できた。この研究を最も利用できる立場にあったビルメン業界がこれを全く利用しなかったことは残念である。
ビルメン業界が世界で最初に関係したハウスダスト研究結果を裏付けにして、見えない汚れの除去に関係が深いビルメン業界の必要性を訴えることにそろそろ取り組んではどうだろうか。ハウスダストや好乾性カビ類の生データは世界に先駆けた横浜研究でビルメン業界の手の内にあるのだからこれにビルメンが主体性を持った研究を行いこれを裏づけデータとした品質管理システムを組み立てれば花王、ナショナル、すなわち洗剤業界、家電業界と肩を並べられるチャンスでないだろうか。少なくとも裏づけ研究をつけてビルメン業界の重要性を社会に訴える最高の時期ではないだろうか。