『太平洋の楽園』といわれる南の島・パラオ。この国唯一の国際空港が、パラオ国際空港です。我が社の親会社・日本空港ビルデング株式会社は、昨年から双日株式会社と共にパラオ国際空港の運営事業に参画しています。
事業の一環として、私もパラオ国際空港の設備、清掃の視察に行ってきました。
パラオは豊かな自然に恵まれ、それが観光立国としての生命線になっています。そのため環境保護に大変力を入れており、入国時に『パラオ誓約』という文書(印)をポンッとパスポートに押されます。これには「島を保護する」「行動に思いやりを持つ」「与えられたもの以外は取らない」などの言葉が書かれ、入国者はそれにサインをします。誓約を破って、勝手にタバコを吸ったり、ゴミを捨てたり、木の枝を折ったりすると、罰金が科せられるそうです。
しかし一方で、島の海岸線にはゴミがいっぱいで、悪臭を放っています。人口2万人の小さな国では、日本のようにゴミを焼却処理したり、リサイクルしたりするのは採算が取れないのだとか。従って、ほとんどのゴミは埋め立て処理されてきたわけですが、中にはそのまま「ゴミ捨て場」(日本統治時代の名残でそう呼ばれています)や谷間に捨てられるゴミもあるそうです。そういったゴミが、私の見た海岸に流れ着いたのでしょう。
空港をキレイに整備、管理するのはいいのですが、それで観光客が増えたら、ますますゴミ問題は深刻になってしまいます。今はゴミ処理センターが国内に2カ所しかないそうなので、それも今後、増設を考えていかなければならないのではないでしょうか。___(続きは紙面で)